就労継続支援A型・B型事業所・放課後デイサービス

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2019年09月06日

東奥日報に掲載されました。

当所の就労作業のひとつに、AI開発のアノテーション作業があります。
人工知能開発という最先端の仕事の一部を利用者が作業している様子をとりあげて頂きました。
今後も利用者の皆様が誇りを持って取り組める仕事を展開してまいります。

以下に記事本文の一部を掲載いたします。

AI開発 福祉連携

八戸の就労支援施設 データ入力受注


 障害者の就労を支援する企業「はちのへ東奥朝日ソリューション」(八戸市、亀橋進代表取締役)は今年から、都内のベンチャー企業を介して、人工知能(AI)の開発で重要なデータを入力する作業「アノテーション」の受注を開始した。同社のデータは精度が高いとの評価を受けており、著名大学や大手企業の研究に活用されているという。亀橋代表取締役は「AIと福祉の連携は全国的にみても先進的な取り組みだ」と強調する。(工藤俊介)

 同社は、機械による自動翻訳やAIの学習に必要なデータを蓄積してセットで販売する企業「バオバブ」(本社東京、相良美織(さがらみおり)社長)から業務を受注している。両社の提携は、バオバブ社と相良社長の特集をテレビで見た亀橋代表取締役が「うちの施設利用者も作業ができるのでは」と取引を申し出たことがきっかけという。現在、東奥朝日ソリューションが運営する八戸市北白山台の障害者就労支援施設の利用者30人ほどがパソコンを使って作業に当たっている。
 8月下旬には相良社長が施設を訪れ、入力されたデータが東京大学や京都大学などの研究機関をはじめ、トヨタ自動車や日立製作所といった世界的な企業で活用されている状況を利用者に説明。相良社長は「優れたAIを開発するには精度の高いデータが必要になる。皆さんが八戸で取り組んでいるアノテーションという仕事に誇りを持ってほしい」と呼び掛けた。
 施設利用者の女性はこの日、パソコンの画面に表示された人物の目や耳、口などの位置を入力する作業に取り組んでいた。このデータは画像認証システムの開発に活用されるとみられる。「最初は時間がかかったけれど、今は作業にも慣れたので簡単です」と女性。利用者たちは作業の合間に雑談するなど和やかな雰囲気で、次々とパソコンにデータを入力していた。
 相良社長によると、バオバブ社からアノテーションを受注しているスタッフはタイやマケドニア、ベトナムなど国内外に約900人いるが、障害者就労支援施設は同施設のみ。利用者のデータ入力作業は丁寧で正確で、AI開発現場から高評価を受けているという。相良社長は「(八戸は)依頼者からも精度が高いと言われている。これからもAIの最前線を一緒に支えてほしい」と話した。
 亀橋代表取締役は「バオバブ社を通じることで、八戸からグローバルな仕事に携わることができている。アノテーションに取り組む利用者の意欲は非常に高く、AIと福祉の連携は今後さらに拡大していくだろう」と語った。

「アノテーション」
 「注釈」を意味する英語で、人工知能(AI)の分野では単語や画像、音声などさまざまな形式のデータに、関連する別形式のデータを注釈として付与する作業。開発者はこれらのデータをAIに読み込ませ学習させる。例えばイヌという単語にイヌの画像を付与することでAIの認知度は向上し、イヌの画像をイヌという単語と結び付けることが可能になる。入力されたデータは画像認証システムの開発などに広く活用されている。精度の高いデータを膨大に入力することで、より高品質なAIが開発できるという。